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「学校の過ごし方・付き合い方」ー違いを知るー③ [教育]

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 前々回、都道府県による違いの一つとして、行事や学習内容とその取り組み方を知ろうとすることが大事と書いたが、今回は市町村による違いの一例を書きたい。
《市町村による違い》①
「行事や学習活動の違い」
 『臨海学舎』
 :臨海学校(りんかいがっこう)または臨海学舎(りんかいがくしゃ)、臨海学習(りんかいがくしゅう)とは、小学校中学校高等学校においてに行われる学校行事で、を身近に体験することを目的として、一般的には2泊3日から1週間程度の日程で、臨海部に宿舎を設定し、学校が海へ出かける形で実施される。また、普段の学校生活においては学べないことを子供たちが集団生活を通じて学ぶ意図もある。(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
  ○海洋体験か、遠泳か
  1kmや2kmなどの遠泳が中心なのか、カヌーやカヤック、カッターなどの海洋体験が中心なのかも市町村あるいは学校にによって違う。必ずしも当てはまらない場合もあると思うが、遠泳を実施している学校は、遠泳に向けて、教師が夏休みの水泳指導を各学年で行っていることが多い。一方、教師の指導はなく、学生等のアルバイト監視員とPTAのお手伝いで、夏休みのプール開放をしている学校もある。
  また、組体操の制限をする市町村が増えているのと同様、安全面の懸念から、遠泳を実施している市町村及び学校は減ってきている。臨海学舎そのものの実施も減っている。仕方のないことなのかもしれないが、学校教育の果たす役割とは何か、日々考えさせられる。
 ●外国語(英語)
  新指導要領で、全国的に、2020年度から小学3・4年生は、週1コマ程度の「外国語活動」、小学5・6年生は週2コマ程度の「外国語(=教科としての英語)」が始まるが、特区や特例校の取り組みとして、既に小学1年生から外国語活動を行っている市町村もある。外国語を母国語とする外国語指導助手(ALT)を配置している市町村は多いが、年に数回の授業しか入らない学校もあれば、毎週のように入っている学校もある。1年生から英語に触れている子どももいれば、5年生にならないと学校の授業はなく、発音も覚束ない先生に教えられている子どももいる。
 指導要領の改訂で国レベルで教育改革が行われているが、都道府県や市町村、学校によって、その具体的な取り組みについては違う。そのことは是非、知っていただきたい。



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「学校の過ごし方・付き合い方」ー違いを知るー② [教育]

都道府県標章-Japanese_Prefectural_Emblem.png
 前回、都道府県によって公立高校受験制度が違うことを知った上で、「取りあえず、居住する都道府県の入試制度を知ることが必要」と書いた。また、他府県に居住していたとしても、受験することが可能な場合もあるので、子どもの進路に迷いがあるなら、他の県についても調べてみる価値はある。
 学習指導要領が定められているので、指導内容が大きく異なることはないが、受験制度が違うということは、受験に関わって、つけないといけない力の細部は異なってくる。それは受験直前ではなく、小学校から、場合によっては就学前からつけていくことを意識した方がよい場合もあると思う。
《都道府県による違い》②
「行事や学習活動の違い」
 『職場体験学習』
 :職場体験とは、生徒が事業所などの職場で働くことを通じて、職業や仕事の実際について体験したり、働く人々と接したりする学習活動(文部科学省)
 フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』では、実践例として、兵庫県の「トライやる・ウィーク(1998年~)」などが示されているが、今では、ほとんどの都道府県の中学2年生が取り組んでいる。ただ、兵庫県が取り組む前に、人権学習の一環として、職場体験学習に取り組んでいた自治体もある。
 職場を探すお願いを中学生が自分で電話するなどして見つけていく自治体もあれば、学校と地域が協力して受け入れ可能な職場を見つけていき、それをリスト化したものの中から中学生が選ぶという自治体など様々である。その違いは学習のねらいの違いにもつながる。
 私の子どもたちの場合は、リストがあってそこから選んだのだが、どの子も興味がある職場はほとんどなかった。興味がある職場でなくても、体験してよかったと長男は言っていたが、三男はほとんど何もさせてもらえず、ただ体験をしただけだったように思えた。自分で探す方がいいとは言い切れないが、少なくともどんな取り組み方をしているのかを知って、自分の子どものためになるように、子どもをフォローする必要があると感じた。
 自然体験活動』
 :登山やキャンプ、ハイキング等といった野外活動、星空観察や動植物観察といった自然・環境に係る学習活動
 自然体験活動の内容そのものはどの自治体でもあまり変わらないと思うが、私の長男のときに感じたことを綴りたい。
 ○「宿泊体験中に担任が帰る」
 長男が小学校5年生(15年前)のときに、5泊6日(後に4泊5日になった)の自然体験学習に行った。私の勤務校では、2泊3日だったので、5泊もするんだと思いながら、しおりを確認すると、やっている内容は、私が5年生の担任をしたときに引率した2泊3日の自然学舎と、さほど変わらなかった。まあ、一つひとつの活動に時間をかけ、ゆっくりするんだなあと思うぐらいであったが、後に、5年生の担任を含め、引率の教員が途中で交替して帰ることを知って驚いた。
 ・宿泊地に担任がいないことによる心配
 小学校では、高学年であっても、ほとんどの授業を担任が教えるので、同じ学校の教員であっても、子どものことをあまり知らないことが多い。夜中に起こすことや薬の服用など、引き継げば問題ないのかもしれないが、日ごろの子どもの様子が分かっている担任がいないと、宿泊行事に伴う子どもの心理的な不安や体調の変化に気づきにくい。
 ・指導員にお任せ状態
 宿泊地の活動に関しては、アルバイトの大学生(教員志望?)の指導員にほぼお任せ状態であったことも後日、知った。引率教員は何か(体調の変化や何らかのトラブルなど)あったときには対応するのだろうが、何もなければほぼ見ているだけのようだった。記録のビデオを撮ったり、進行の補助をしたりする教員もいたようだが…。
 宿泊行事は、担任が引率するのが当たり前だと思っていたので、半分の期間であっても、担任が不在の状態があることは、私には考えられなかった。幸いにも、私の子どもたちは、特別な支援が必要というわけではなかったので、大きな心配ではなかったが、必ず服用しなければいけない薬があったり、集団生活に不安があり、初めての宿泊行事で、特に配慮が必要な子どもであったりしたら、担任が不在のときには、参加を見合わせることを考えたかもしれない。
 自分の経験から多分こんなもんだろうと思い込まずに、子どものために、行事や学習内容とその取り組み方を知ろうとすることが大事だと改めて思う。



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「学校の過ごし方・付き合い方」ー違いを知るー① [教育]

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 私は、勤務している学校の隣の県に住んで、子育てをしてきた。その中で、教育など自治体によってこんなに違うのかと感じることが少なからずあった。教師として、親として、学校でより快適に過ごすにはどうすればよいか、学校とどう付き合えば、嫌なことを少なくできるか、子どもたちに伝えるヒントになればと思う。
《都道府県による違い》①
「公立高校受験制度の違い」
 ○変化し、複雑化していることを知る
 ・「基本的にどこかには合格できる
 私の長男(11年前に受験)のときは、上位10%の生徒は、市内4校の県立高校(普通科)の中から、進学したい高校が選べ、それ以外の生徒は、居住場所によってなるべく不合格者がでないように割り振られるという制度だった。公立高校に進学させるつもりで、どこかには合格できると判断できたので、長男は私立高校を受験しなかった。
 ・「4校から選べるようになる」
 次男(8年前に受験)のときは、居住場所によって割り振られる制度はなくなり、市内4校の県立高校(普通科)の中から、進学したい高校が第2希望まで選べることになった。第1希望の合格点に届かなかったとしても、第2希望へ回し合格できたので、次男も私立高校受験をしなかった。
 ・「受験できる範囲が広がる
 三男(4年前に受験)のときは、地区の20校以上から選べるようになった。私立高校受験を希望して受験した。
 このように、同じ県の高校受験でも、これだけ制度が変化している。また、公立高校の受験は、一般選抜だけでなく、次のような選抜方法があり、都道府県によって違う。
 ▷『推薦選抜』:学校長の推薦が必要なことが原則だが、自己推薦で受験できる場合も。
 ▷『特色選抜』:特定の学科やコースで面接や小論文、実技検査。
 複雑化、多様化しているので、それぞれの子どもに合った進学先を選べるようになるためにも、早目(遅くとも、小学校高学年まで)に居住する都道府県の入試制度を知ることが必要だと思う。受験勉強のために塾に早く入れるということではなく、どんな進学先があり、行きたいと思える進学先を見つけ、その準備をするために、知ることが重要。また、一部の専門学科は他府県でも受験できる場合があることも知ってもらいたい。  



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