「できないこと」に囚われず、「できること」に目を向けてほしい

 「進行性の病気」や「障がい」があるとできないことやできなくなってしまうことを嘆いてしまうのはよく分かる。私自身、年老いていっているので、できないことは増えている。若いころにもっとこうしておけばよかったと思うこともある。

 もちろん、加齢は病気や障がいではないので、同じとは言えないが、いずれにしろ、できないことが増えていく中、何ができるか、何がしたいかを考えることが大事だと思う。


「誰か」にしてもらうために

 自分一人では無理でも、誰かの助けがあるとできることもある。何ができるか、何がしたいかが分からなかったら、誰かに相談すればよい。その誰かは、できるだけたくさんいるといい。そんな誰かを日ごろから増やす努力が必要だと思う。

「緩やかな依存関係」を築く力を養う


 「緩やかな依存関係が大事である」と聞いてなるほどなあと思ったことがある。確か「岡山大学 佐藤 暁 教授」の言葉だ思う。頼り切ってしまうのはよくないが、誰もが誰かに頼ってもいい、できないことは助けてもらえばいいと思えることが大事なんだと思う。そのためには「できない自分」を受け入れ、自ら助けを求め、頼むことができる「思考力・コミュニケーション力」をつける必要があると思う。 



挨拶と感謝の思いから

 「思考力・コミュニケーション力」というと難しく思うかもしれないが、きちんと挨拶ができ、何かしてもらったり、声をかけてもらったりしたときに「ありがとうございました」と言うことからはじめればいい。家族に対しては、照れがあってなかなか言いにくいかもしれないが、それも大事だなあとしみじみ思う。

これから必要な学力

 学習指導要領に基づいて教科書等の教材を使って教師は子どもを指導するが、最近つくづく思うのは、教材の中身そのものより、教材を通して「思考力・コミュニケーション力」を育てることの方が遥に大切だということだ。自分にとって必要な情報を集め、自分の思いをうまく伝えることが、自分も周りも幸せにする。




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