「学校における働き方改革」 [教育]
《「チームとしての学校」》
校長のリーダーシップの下、教職員に加えて、心理や福祉などの専門性を持つ専門家がチームとして適切に役割分担する「チーム学校」という施策は教員にとっても、子どもや保護者にとっても必要なことだと思う。
しかし、教員が教育の専門職として、子どもの指導に一層専念することなど具現化していくためには課題は山積みである。
《管理職の負担軽減》
地域や専門家との交渉に割く時間が増え、さらに文部科学省や教育委員会の調査に回答したり、報告書を作成したりする業務が増加する。ただでさえ、教頭など管理職の担い手が不足している中、負担軽減は喫緊の課題である。
教頭ら管理職を補佐する「主幹教諭(首席)」を文科省は増加していくようだが、そもそも「主幹教諭(首席)」配置が不充分で、その職責を果たす体制ができていない学校の方が多いように感じる。
地域の取りまとめをしていただける「地域コーディネーター」が全ての学校園に位置付けられ、学校の支援ではなく、学校運営の一翼を担っていただけるようにしていけるといいのだが…
《教育には限りがない》
・給食指導等(主に小学校・中学校)のために、昼休憩が取れない。
・連絡帳等その日の内に返却しなければならない物のチェックや、子どもへの指導、次の授業の準備等のために授業の間の休み時間もほとんどない。
・登校指導、宿題等提出物チェック、授業、下校指導、会議及び打ち合わせ、研修等出張、授業準備
・いじめはもちろん、宿題をしてこない子どもなどの対応
・入学式、卒業式、体育祭、文化祭、校内合唱コンクール、修学旅行等の学校行事、保護者会などの準備と後片付け
《教員が子どもの指導に専念するために》
①「チーム学校」の具現化のための人的配置
・事務処理軽減のための事務員の増員
・ボランティアに加えて登校指導、下校指導員の配置
・心理や福祉などの専門性を持つ専門家の常駐化
・教職員や専門家をつなぎ、調整するコーディネーターの配置
②教員や保護者の意識改革
・宿題をたくさん出す先生、放課後や休み時間にやってこなかった宿題をさせる先生がいい先生という意識を変える
・勤務時間を守る、守ってもらおうとする
《子どものために頑張っている教師が疲弊し、倒れてしまう》
忙しい中、身を削って働いていた教員が少しの行き違いで疲弊し、教員をやめてしまうこともあった。道のりは遠いと思うが、そんなことを繰り返させないために、少しずつでもやっていきたい。
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